読書に関するポリシ^
読書に関するポリシー
私は、もともとはそれほどの読書家ではなかった。もちろん研究者だから必要な本はそこそこに読んだ。しかし、それ以外は推理小説と趣味の将棋の本くらい だった。
一変したのは、1993年に東京に移ってからである。電車通勤をすることになる。それも池袋、新宿、原宿、渋谷と日本一混雑する経路を通る。小さな本が必 要になる。それで、文庫、新書をいつも携行することになる。弘前で電車通勤はなくなったが、読書習慣は変わらない。
本屋について
1 大学生協の書籍にはほとんど1日1回は行く。面白そうな新刊が出ていないか確認する。
2 大きな本屋(弘前では紀伊国屋)には週に2回ほど行く。
3 東京に行ったら本屋に寄る(私は池袋ジュンク堂が中心)。買い込んだら、宅配で送ってもらう。
4 たまに古本屋(OLDではなくUSED)に寄る。思わぬ掘り出し物があったりする。
5 急ぎはインターネットを利用する。(生協より早い)
本を買う
1 少しでも興味がそそられたら迷わず買う。
2 お金を惜しまない。(生活必需品だと思うことにする。酒は今のところやめられないので衣服代を本にまわす。だからいつもみすぼらしい格好をしてい る)。
3 ジャンルを決めない。宗教書からポルノ(めったに買わないが)まで。
4 先入観を持たない(右とか左とか、宗教とか・・・)。
5 すぐに読めなくても買う。
6 持っている本でも文庫が出たら買う。大きなほうは処分する。(場所の節約)
7 新聞、雑誌などで話題になっている本はとりあえず押さえる。
読む
1 いつでも読めるようにする。(昼食時、飲み屋、乗り物の中、ふとんの中)。
2 テレビはあらかじめ見たい番組があるとき以外はつけない(これに関してはかなり意志が強い)。
3 研究室では禁欲する(面白すぎると仕事のさまたげになる)。
4 斜め読みできるものは斜め読みする。
5 たまに精読する。
6 わからなくても悩まない。わからないのは書き手のせいにする。
7 つまらなければすぐ投げる。書き手のせいにして「失われた時間を返せ!」と叫ぶ。
その他
1 ときどき捨てる。
*蒐集家ではないのでこれまで思い切って処分してきた。特に何度も引っ越しをしたのでそうせざるを得なかった。おそらく今持っている本の3倍くらいは処分 した。ただ、後悔することも多かった。文庫本などでも絶版になってしまうことがある。また、どこにでもあると思った雑誌が見つからない。とくに弘前大の図 書館には何もない。これからは少し捨てるのは自重しようと思っている。
2 ときどき書評を書く
本の批評をホームページなどに書いてみる。結構楽しい。
アドレスがわかっていれば著者にメールを出す。
3 ときどき人に話してみる
人に内容を話すと自分がどれだけ分かっているかが分かる。同じ本を読んだ人がいるともっとうれしい。
人生が引き算になった。死ぬまでにあとどのくらい読めるのか。おっとあぶない。どこかに似た文があった。昨日紹介した本の中だ。
「わたしは、小学校の図書室に足を踏み入れるたびに、死ぬまでのあいだにいったい何冊の本を読めるだろうか、と憧れと哀しみで息が詰まり泣きそうになっ た」柳美里『言葉は静かに眠る』(新潮文庫)
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