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2005年11月25日 (金)

書き起こし文

10月29日に行われた日本音楽教育学会のシンポジウム「地域性を生かした音楽教育を考える -沖縄の肝心(ちむぐくる)を次世代へ-」をテープ起こしをした原稿が送られてきた(と言ってもメールだ)。これを学会誌に掲載するのだそうだ。20ページにもなる。それで、原稿を見てほしいということだった。最初は自分の発言だけを見るのかと思っていたら、全体に目を通してほしいと言う。テープ起こしをした方にはほんとうに感謝である。
しかし・・・、このシンポジウムを学会誌に掲載する習慣、毎年続いているのだがそろそろやめてはどうかと思う。もちろん、シンポジウムの提案者の話は貴重である。そしてそこで討論された内容も貴重である。しかし、それはその場にいて討論に参加するからこそ貴重なのであって、その場にいない人間には何の意味もないものである。とくに今回のように映像や実演を伴う話の場合はなおさらである。その場にいて得た情報と、文章で得た情報はまったく別物である。
と文句を言っても仕方がない。習慣なので目を通すことにしたのだが、やはり問題点は多い。一言で言うと話し言葉は冗長で、書き言葉として読むには耐えられないということである(もちろん、この冗長さは必要な冗長さであって、話し言葉が書き言葉のようになってしまうと、頭の回転が追いつかなくなる)。とくにひどいのが次のような例である。
・話言葉特有の余分なことば。「えー」、「あのー」など
・同じ内容の繰り返し。「私は・・・私は・・・・と私は考えます」など
・話言葉独特の倒置。「なんです。沖縄では」
・くだけすぎた表現。「・・・するんですけど」
・文章にしてみると、何を言っているのかまったくわからない表現(その場にいたらわかる)
・そのまま書き出すと少し気の毒な表現(その場で聞いているうちはよいが、文になると支離滅裂にきこえる言い回し)
ついでに言えば、過去の記録を読み返して見ると、フロアーの支離滅裂(と私が感じるような)発言まで、ほぼそのまま掲載されている。こういうものに学会の貴重な予算を使うのは大いなる無駄遣いだと思っていた。
僭越だとは思ったが、私とコーディネータのNさんで言い回しを修正させていただいた。それでもまだわかりにくいところはあるが、そのままよりもましである。と言うわけで、この記録に関する文責はすべて二人にある。

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三島由紀夫が、私兵組織楯の会を連れて市ヶ谷の自衛隊市ヶ谷駐屯地に総監室に乱入し割腹自殺したのが、35年前の今日、1970年11月25日である。当時は、私はギンギラギンの左翼青年だったので、三島由紀夫など名前を聞くだけでおそましかった。おぞましい人間がおぞましい人間にふさわしいおぞましい事件を起こした、くらいにしか思わなかった。だから三島のことなど、しばらくは考えたこともなかった。ただ、年をとるにつれて、三島のやったことの意味などについて少しは考えるようになった。35周年だからか。三島関係の本が出ている。
松本健一『三島由紀夫の二・二六事件』(文春新書・710円)
著者は二・二六事件では蹶起した青年将校と三島をダブらせる。そして三島の思想を次のように要約する。
「二・二六事件にあっては「西欧的立憲君主」として、いわば天皇みずからが政治概念として立ち現れ「みやび」なる青年将校を討伐した、というのである。とすれば、じぶんが『英霊の声』で描いた〈美しい天皇〉こそが、本来あるべき天皇の姿ではないか」
そして、三島の行動は二・二六の青年将校たちに対して自ら厳しい処断した昭和天皇に対するたたかいであったという。しかし、昭和天皇は少なくとも公式には三島を無視し、そのことによって三島は昭和天皇に敗れ去ったとするのである。
三島の思想については、わかりやすい本である。しかし、最後はうがちすぎである。
三島の心情はどうあれ、三島は昭和天皇に敗れ去ったのではない。よい意味での戦後民主主義に敗れ去ったのである。三島が引き起こした事件が、社会に与えた影響など皆無と言ってよい。日本の民主主義は、三島一人が騒いで土台が揺るぐほど脆弱ではなかったのである。ただ、それだけである。

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