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2006年11月20日 (月)

パソコン通信

パソコン通信
このブログに「パソコン通信」という言葉が出てくる。
パソコン通信というのは、インターネットが普及する前に行われていた単独のネットワーク(ネットワークがつながったものが「インターネットワーク」、つまりインターネットである。だからパソコン通信は、インターネット以前の単独のネットワークのことなのである)内での情報の伝達や交流をさす。

今から10年前、NiftyServeが代表的なパソコン通信会社だった。このNiftyServeの会員になるとIDをもらい、そのIDとパスワードを使って他の会員とメールのやりとりをすることができた。ただし、モデムと電話回線を使うので、常時接続はできない。一日に数回だけ(最初は、接続するたびに1回10円の接続料と電話料金がかかった)接続し、メールを送ったり、サーバーにあるメールを落としてきたりするのである。

このNiftyServeにフォーラムというのがあった。音楽に関心のある人は音楽フォーラム、教育に関心のある人には教育実践フォーラム、将棋が好きな人は将棋フォーラム、と言うように、さまざま人のニーズに対応したフォーラムがあった。ほぼ、すべての領域をカバーしていたのではないだろうか。

私もいくつかのフォーラムに参加していたが、一番強く関わっていたのが、教育実践フォーラムだった。そこに「音楽会議室」と言う会議室があった。今の掲示板のようなもので、誰かが何か音楽教育に関する意見を書いておくと、数時間後に別の人がそれに対して意見を書く。その意見にまた別の人がまた意見を書く。と言った具合に一つの書き込みからだんだん話題が発展したり、ときどきあらぬ方向に脱線したりする。

その中で、会議室の目的とはずれた発言はゴミとよばれたりしていた。あまりたくさゴミを出すと会議室のリーダーから注意されることもあったが、それもまた楽しかった。ただ、ゴミは多かったが、それでもその会議室からは私はたくさんの情報やヒントを得た。その情報やヒントは直接的、間接的に論文を書くネタになった。そこでは私自身も出来る限情報を提供することにしていた。いっさい発言せず読んでいるだけの会員もいたそうだが・・・。

パソコン通信で交流するのがONLINEというなら、直接交流するのがOFFLINEである。そこの会議室のメンバーが実際に顔をあわせるののがOFFLINE会、略してオフ会と呼んでいた。今、このブログに書き込みをして下さる方々は、その当時の会議室の仲間が多い。

パソコン通信が今のインターネットと違うところは、会員制の閉じたネットワークであることだ。会議室ではハンドルネームを使うことはできた。しかし、NIFTYの会員IDはさらさなければならないので、責任の存在ははっきりしていた。ある意味では安全だったのだ。それでも、他の会議室で個人攻撃をした(「された」の間違い。ひどい間違いだ!)だことがある。もちろん黙ってはいない。反論して謝罪してもらった。

そのパソコン通信も、インターネット時代になり数年はがんばっていたものの、3年前に閉鎖された。その会議室の膨大なログが残っている。これを何とか世に出せないか。先日あるところで話した。会議室のリーダーは考えを持っておられるようだったが、何も決まっていない。

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