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2007年6月30日 (土)

DTM(その2)

九州でお会いした元高校音楽教師のT先生。次のようなお話をうかがった。

若い頃に交通事故に遭い、その影響で年を追うごとに体が動かなくなっていった。定年の4、5年前には車椅子生活となり、ピアノも弾けなくなった。しかし、新しい表現手段としてパソコンがある。パソコンを使って、定年まで教師生活を全うすることができた。

先生は言われる。
「パソコンによって、音楽生命が救われた」
そして、定年後は地域の人々にパソコンミュージックの指導をされている。

今回、地域の公民館で指導されているところにおじゃまをした。簡単な旋律に伴奏をつける課題の指導をされていた。会場にはあたたかい空気があふれていた。

私は、音楽に関しては冷静なのである。音楽に関わる場面で泣いたことはない。しかし、今回はあぶなかった。みなさんの前で先生から感想を求められた時には、この会場のあたたかさに思わず涙があふれそうになった。何とか踏みとどまったが、危ないところだった。
かわりにいっしょに行った学生が泣いてくれた。

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