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2008年4月 1日 (火)

エイプリール・フール

エイプリール・フール
今日はエイプリール・フール。私の死亡通知でも掲載しようと思ったがやめた。いくら、エイプリール・フールとタイトルをつけていても、本気にする人が100人に1人くらいはいる。本気にしない人でも、「ブログに『吉田が死んだ』と書いてあった」と人に話すと、その話はいつか「吉田が死んだ」になってしまう。風評と言うのは、まったく違って伝えられる。最近そんなことを経験した(ひょっとしたら、もうこれだけで、私は死んでしまっているかもしれない)。と言うわけで、今日は「嘘つき」の話。

私の若い頃からの愛読書に、野崎昭弘『詭弁論理学』(中公新書・1976)がある。それに次のような問題が出ている。
凶弾に倒れたR・ケネディの魂が天に昇る途中で、白い翼の天使からこんなことをおそわった。
「あなたはもうすぐわかれ道につくでしょう。ひとつの道は天国に、もうひとつの道は地獄に行く道です。そこにはふたりの人が立っていて、あなたはそのどちかにひとりに、一回だけ質問することができます。天国に行く道がわかるように上手に質問をしなさい」
ああ、それはありがたい、とケネディが思っていると、天使は言葉を続けた。
「ふたりの人というのは、天使の姿になっているのであなたには区別できないでしょうが、一人がチャーチルで、もう一人はヒトラーです。チャーチルはいつでも本当のことをいいますが、ヒトラーはいつでも必ずウソをつきます。あなたはそのどちらかに、一回だけ、『ハイ』か『いいえ』で答えられる質問をしなければなりません。二回以上質問しても、二人とも答えてくれませんよ。ではご成功を祈ります」
では、ケネディになって質問を考えていただきたい。
正しい答え(何かややこしくなってきた)はこの下に書いてある(ウソではないよ)。見えるかな?
「あなたは『この右の道が天国に行く道ですか』ときかれたら『はい』と答えますか」

ついでに、もう一題。
ケネディの問題を次のように変更してみよう。まず登場人物をチャーチル、ヒトラー、スターリンの三人にふやす。そしてチャーチルはいつも正しいことをいい、ヒトラーはいつでもウソをつくが、スターリンはウソをつくか本当のことをいうか、きまっていないとする。ケネディはこれらのうちの(誰ともわからない)二人に、一回ずつ、「はい」か「いいえ」で答えられる質問をする。3回以上質問をしても、誰も答えてくれない。ケネディは、正しい道をみつけられだろうか。
しばらく考えてください。

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