英語音名を使う
新学期の授業も開始している。すでにかなりの学生とコミュニケーションをとったが、これまでつきあってきた大学生とそれほど大きくはかわらない。教職を目指す学生にはよい意味での共通性がある。
新教育学部は1年生だけだから、「音楽科教育法」「子どもと音楽」といった私の専門とする科目は開講されていない。前期は「リメディアル器楽」という、初心者向けのピアノの授業を7クラス持つ。
さっそく考え込む。ピアノの初心者に「音名」をどう教えたらよいか。五線上中央のCの音をさして、「この音の音名は?」とたずねると、全員が躊躇なく「ド」と答えた。しかし、ドレミを音名として使うと将来必ず混乱する。
いろいろ考えた末、混乱の少ない英語音名を使うことにした。そして次のように説明した。
音の固有の高さを表す名称を音名と言います。
音名として、この授業では英語音名ABCDEFGを使います。
当面は、「ドレミ」は使いません。
さらに、英語の音名を使う理由として次のような説明をした。
(1)小中学校では、ドレミは移動する名称として使う場合がある(「ドレミの歌」を変ロ長調で演奏してきかせたりしながら説明した)。
(2)簡単な伴奏ができるようにするために、2年次以降にコード・ネームを学習する。その時にのためには、英語音名になれておくほうがよい。
また、ト音記号は英語の G-clef の、へ音記号は英語の F-clef の訳語であることなども説明した。ここまで説明すると、学生たちは英語音名を使う訳を納得してくれたようだ。
当分はいろいろ試行錯誤しながら授業をすすめていく。時々報告したい。
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