三方一両得
各政党の政権公約を見ていたら、昔次のようなことを書いたことを思い出した(どこかに文が残っているはずなのだが思い出せない)。
大岡政談の中に「三方一両損」という話がある。落語にもなっている。
三両拾った人と落とした人が互いに「これはお前のものだ」と譲り合って埒があかない。その話を聞いた越前守が自分で一両出して四両を二人で二両づつ分けるように提案する。落とし主はもとあった三両が二両になったから一両損、拾い主は三両得するところが二両になって一両損、大岡も一両損して三方一両損それぞれが一両づつ損をしたことになる。この話をきいたのが大岡だったからよかったもののの、悪徳奉行ならどうするか。「三両のうちの一両を私に渡しなさい。残りの二両を二人で分けなさい」。落とし主はもうなくなったと思っていたものが一両戻ってきたから一両得、拾い主はもともとなかったものが一両になったのだから一両得、奉行は一両もらって一両得。それで「三方一両得」。
どうもこういった詭弁がまかり通っているような気がしてきた。
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