世間をお騒がせして・・・
相撲協会の理事長が「世間をお騒がせして申し訳ない」というような謝罪をしていた。「世間をお騒がせして」は謝罪の慣用句ではあるが、なかなかクセのある言葉である。
「世間をお騒がせして」はせいいっぱい良心的に取れば、「世間を大騒ぎさせるような重大な問題を起こして」という意味なのだろう。しかし、一方では、次のようにも聞こえる。「騒いだのは世間であって世間が騒がなければ何も問題はなかった。騒いだあなたたちが悪いのよ」。
相撲協会に同情はしないが、騒がれるべきことは他にも山ほどある。
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コメント
一番寂しいことは、世間から忘れられることではないでしょうか。騒いでもらえるのはまだいい方だと思います。
投稿: トミー | 2010年6月29日 (火) 10時46分
トミーさん。おもしろいかも・・
すべてのマスコミは協定して、相撲については中継どころか、向こう3年間いっさい報道しない。もちろん取材もしない。相撲協会の本場所開催のお知らせの有料広告ですら断る。・・・ということをしたらどうなるでしょうね。
投稿: 吉田孝 | 2010年6月29日 (火) 13時03分
人間は寂しがり屋さんですから、お相撲さんがどんなに強くても、その孤独に耐えられるかどうか。世間から閉ざされた聖域の内部で、問題がエスカレートしないか心配です。世間の声はうるさくても、それでも他者との共存の中で生きているという認識は大事ですよね。いやー私も寂しがり屋さんなので人のこと偉そうに言えませんが。
投稿: トミー | 2010年6月30日 (水) 00時14分