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最後の日

今日は9月8日である。明日は9月9日にである。明後日は9月10日である。当たり前のようだが、そうでもない。私に明日9月9日があるかどうかは今の時点では不確定だからである。

私は9月10日が誕生日である。それはまったくたいしたことではないのだが、実は9月9日に満△△歳になるのである(明日があればの話だが)。

そんなばかな! 9月10日が誕生日なら9月10日に△△歳になるのではないかと言われるかもしれない。しかし、法律的に言えば、人は誕生日の前日に年齢が1歳増えることになっているのだ。

「年齢計算に関する法律(明治35年制定)」は次の3項からなる。

○1 年齢ハ出生ノ日ヨリ之ヲ起算ス
○2 民法第百四十三条 ノ規定ハ年齢ノ計算ニ之ヲ準用ス
○3 明治六年第三十六号布告ハ之ヲ廃止ス

重要なのは、この中の民法第百四十三条の規程である。

第百四十三条  週、月又は年によって期間を定めたときは、その期間は、暦に従って計算する。
2  週、月又は年の初めから期間を起算しないときは、その期間は、最後の週、月又は年においてその起算日に応当する日の前日に満了する。ただし、月又は年によって期間を定めた場合において、最後の月に応当する日がないときは、その月の末日に満了する。

要するに、商法では、起算日から数えて翌年の起算日の前日までを1年とするということなのである。だから、4月1日に生まれた子どもは3月31日に6歳になる。4月1日生まれがはやく入学するのもそのためである。何かだまされているような気もするが、商法の規定を厳密に適用しているためである。それに、今からこの規程を変えると少し大変だ。

文部科学省の学校基本調査によると、小学校の入学者は112万だそうだ。単純計算すると、4月1日生まれは3千人くらいである。この3千人は早く入学できて幸せなのか、来年度から年齢の規程を変えてこの3千人を次年度の入学にしたらどうなるか・・・などと考えていると結構おもしろい(私がおもしろいと思っているだけだが)。

話が脱線した。というわけで、私にとっては今日が××代最後の日ということになる。では、こういう日はどう過ごすべきか。力まずに普通に仕事をして何事もないかのように静かに過ごすのが一番よいのである。そうすると、明日9月9日が何事もなかったかのように静かにやってくる確率も高くなる。

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コメント

あれ?
4月1日生まれが早生まれになるのは、4月1日の満年齢で学年が決まるからじゃなかったからでしたっけ?
(4月1日には、4月1日生まれはもう歳を取っていて、2日生まれはまだ歳を取っていない)

投稿: compUT/OSer | 2010年9月 9日 (木) 18時53分

>4月1日の満年齢で学年が決まるからじゃなかったからでしたっけ?

学校教育法第17条
保護者は、子の満六歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満十二歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを小学校又は特別支援学校の小学部に就学させる義務を負う。ただし、子が、満十二歳に達した日の属する学年の終わりまでに小学校又は特別支援学校の小学部の課程を修了しないときは、満十五歳に達した日の属する学年の終わり(それまでの間において当該課程を修了したときは、その修了した日の属する学年の終わり)までとする。

「学年の初め」というのは4月1日のことです。
4月1日生まれは3月31日に六歳に達します。「翌日以後における最初の学年の初め」が4月1日です。


投稿: 吉田孝 | 2010年9月10日 (金) 07時06分

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