ただ遊べ帰らぬ道は誰も同じ
作家の団鬼六(おにろく・・・・わたしは数年前まで「きろく」と思いこんでいた)氏が昨日亡くなった。関学出身だということをニュースではじめて気ついた。
私は、鬼六氏の専門のほうの小説(例えば『花と蛇』)は一冊も読んだことがない。ただし将棋を題材にした本は読んだ。本棚には次の2冊があった。
『真剣師小池重明』(幻冬舎アウトロー文庫・1997)
『鬼六の将棋十八番勝負』(kss・」1999)
前者は、将棋のアマ強豪(将棋ギャンブラー)、小池重明の破天荒な生涯を描いたノンフィクション小説。後者は、林葉直子(当時女流棋士)、大山康晴(故人、十五世名人)、羽生善治(当時四冠)らに挑んだ自戦記である。
なんと、鬼六氏はこの将棋で、大山十五世名人、羽生四冠に勝っている。もちろん平手ではなく飛車落ちだが、それでもこの二人を負かすのは大変なことだ(多分私は4枚落でも勝てない)。
将棋の他にもう1冊
『ただ遊べ帰らぬ道は誰も同じ-団鬼六語録』(祥伝社・2009)
これはタイトルのとおり「語録」である。めちゃくちゃおもしろい。
その中から好きな言葉を一つだけ
お銚子なら一本半とか、水割りなら薄め二杯とか、そんな風に計算して自分の肉体を庇いながら酒を飲める酒飲みがいるものか。
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