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多数決を避けてはいけない

組織が意思決定するさいの方法の一つとして多数決がある。子どもの頃から、民主主義のイロハとしてこの方法を学んできた。ところが、実際の社会では、大学の教授会をはじめとして、会議などで多数決が採用されることはほとんどない。それにはいくつかの理由があるようだ。

1 多数決よりも全員合意(なぜか「コンセンサス」という横文字が使われることが多い)で事を進めることが望ましい。

2 少数者の意思を尊重すべきた。

3 執行部(または委員会)の時間をかけて準備した提案が、多数決によって否決されるこ
とによって混乱がおきる。

これらの理由はどれも間違っている。

1 現に反対意見があるときに全員合意などはありえない。「合意」というのは結局「反対者はいなかった」とみなすことにはかならない。

2 少数者の意思を尊重するということは、少数者が存在したことをきちんと記録に残すことである。多数決をしなければ少数者は存在すら否定されたことになる。

3 これは、反対者の意見が無責任であるという前提にたっている。しかし、いくら無責任な反対意見であろうとも、多数の反対意見があるままの決定が順調に遂行できるはずがない(提案のどこかが間違っていたと考えるべきでる)。仮に無責任であったとしても、過半数がそれを選んだのであればそれはそれで仕方がない。その程度の組織であったということだ。

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