「日の丸」「君が代」問題
『朝日新聞』朝刊記事
卒業式などの式典で日の丸に向かって起立せず、君が代を斉唱しなかった公立学校の教職員らに対する東京都の懲戒処分は行き過ぎか。処分のあり方が争 われた3件の訴訟の上告審判決で、最高裁第一小法廷(金築誠志裁判長)は16日、「戒告は裁量権の範囲内だが、減給・停職は慎重に考慮する必要がある」と する判断基準を初めて示した。そのうえで減給と停職の処分を一部取り消した。
この問題では一審・東京地裁、二審・東京高裁で判断がばらついたことから、最高裁が示す統一的な基準に注目が集まっていた。処分する行政側の裁量を認め つつ、個人の歴史観や世界観に由来する問題であることなどを理由に、行き過ぎに一定の歯止めをかける内容。公立学校の教員に君が代の起立斉唱を義務づけた 大阪府の対応などにも影響を与えるものだ。
まあ、妥当な判決だと思う。私は大学教員なので、君が代を起立斉唱するような場面に出くわしたことはないから言えるのかもしれないが、君が代斉唱のさいに起立するかどうかなんて、些細な問題である。起立しない教師がそれによって教師としての資質を評価されるべき問題ではない。このような些細なことで、話が「処分」というところまで行き着く姿は異様である。学校にはもっと重要な課題が山ほどある。
もちろん起立斉唱を重大視する考え方も否定しない。とくに起立斉唱を拒否した教師にとっては、それが自分の教師としての良心を否定されるほどの重大事であったはずである。だからこそ拒否したのである。こういう教師も存在してしかるべきである。
ここ数年の教育界の動きは、起立を拒否する教師のことを異端視し、存在そのものを認めないような方向に動いている。とくに、大阪では最終的には「免職」とする教育条例案まで出てきている。このような事態がすすめば、教育界の閉塞感はさらに進んでいく。この閉塞感のほうがよほど心配だ。
今回の最高裁判決は、このような方向の動きに一定の歯止めをかけた。処分された側にとっては不十分だと思われるかもしれないが、行政の側に与えた影響のほうがはるかに大きい。
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コメント
君が代すわろうず活動報告φ( ̄▽ ̄)b
「君が代すわろうず」の活動してきたでぇ∠(・ω・)ピッ
第84回選抜高等学校野球大会
於:阪神甲子園球場
3月21日 開会式 [42段11]の席 v( ̄▽ ̄)v
4月 4日 閉会式 [42段11]の席 v( ̄▽ ̄)v
チェックチェックゥ♪ヽ(´ー`)ノ
君も「君が代すわろうず」に入らへんか(笑)?o(^▽^)○
それと・・・
日の丸不掲揚や君が代不起立不斉唱を貫いとる愛国者の諸君!
おきばんなはれo(^-^)o
トータルリコール3ρ(。。)m
http://ichigo-up.com/cgi/up/qqq/nm49932.zip.html
投稿: 春九千(chunjiuqien@infoseek.jp) | 2012年4月 5日 (木) 18時43分