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学校選択

本日付朝日新聞記事である。

橋下徹大阪市長は11日の市議会本会議で、市長選の公約に掲げた学校選択制の導入を目指すにあたり、私立小・中学校に子どもを通わせている市職員や教員の割合を調べるよう市教委事務局に求めたことを明らかにした。

 市教委事務局はこれまで「地域と学校の関係が希薄になる」などとして学校選択制に慎重な姿勢を取ってきた。これに対し、橋下市長は「選択制はダメだとい うが、金のある人は(私立へ行く)選択をしている。地域コミュニティーを大事にというのなら私立を禁止にしないと。金持ちの人だけ選択できるのはおかし い」などと述べた。

 議会後、市長は「職員らが子どもを私立に通わせることは否定しない」とする一方で、「自分の子どもは(私立を)選択しておいて他人の子どもに選択させないのはとんでもない」と批判。調査結果を学校選択制導入に向けた議論の参考にする考えを示した。

子どもを公立に行かせるか私立に行かせるかを選択することと、公立学校の選択制の是非とはまったく次元の異なる問題である。公立の義務教育学校は、その地域に住むすべての子どもに教育の機会を均等に保証することを目的としている。したがって、学校間に格差が存在することを前提にした選択制の導入は、公教育に対する教育行政の責任放棄である。もちろん、学校間格差が存在していることは事実であろうが、そうであれば、条件の悪い学校には手厚い支援をすることによってその格差を解消することが教育行政の務めである。学校間競争を煽れば格差はさらに広がらざるをえない。

私立学校へ進学させるのは、公立学校にはない特色のある教育を求めるからである。もちろん現実にはいろいろな理由で(好ましからざる理由で)私立へ進学させている保護者がいることは確かである。しかし、どのような理由であれ、私立を選ぶのも保護者でもあり国民としての権利である。それは公務員だろうと公立学校の教師だろうと同じである。私立に子どもを行かせても、国民の一人として公立学校のあり方について考えを述べる権利は当然ある。調査をしてまた黙らせるつもりなのだろうか。

橋下市長の「選択制はダメだとい うが、金のある人は(私立へ行く)選択をしている。地域コミュニティーを大事にというのなら私立を禁止にしないと。金持ちの人だけ選択できるのはおかし い」という言葉は、一見すれば庶民の立ち場に立ち、理にかなっている発言に見える。しかし、社会に不満のある人々をけしかけその不満を公務員や教師に向けさせるものであり、市民の間での対立を助長させるだけのものである。

今、小中学校が多くの問題を抱えていることは事実である。教員の急激な世代交代、保護者の貧困化、子育て能力の低下、教育環境の悪化など、あげれば切りがない。それでも、各学校は悪戦苦闘しながら教育を続けている(この間大阪市内の小学校も何度か訪ねて話しをしている)。どうしてそのような学校の努力を評価しないのか。市長が学校や教師を攻撃をすれば、学校の荒廃は一気に進む。

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