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« 『現代教育科学』最終号 | トップページ | 世代間格差(その2) »

2012年2月16日 (木)

世代間格差

最近ニュースによく出てくる「世代間格差」という言葉。内閣府経済社会総合研究所が出したこの論文がもとになっているらしい。

この論文の要約は次のとおり。

現役期に保険料を負担し引退後にサービスを受益するという構造は、年金、医療、介護の3 制度に共通しているが、受益と負担の関係は世代ごとに異なる。年金、医療、介護による受益と負担を合算し、社会保障からの純受益が生涯収入に占める割合として定義される生涯純受給率を生年別にみると、1950 年生れ1.0%、1960 年生れ▲5.3%、1970 年生れ▲7.8%、1980 年生れ▲9.8%、1990 年生れ▲11.5%、2000 年生れ▲12.4%、2010 年生れ▲13.0%と生年が下るにつれて支払い超過が拡大する傾向にある。このように、社会保障を通じた世代間不均衡は無視できない大きさとなっている。

1950年生れがいつも引き合いに出されるのが気になっていたが、こういうわけだった。ただ、私たちの世代も前世代の社会保障をを支えてきたわけだから、受益の超過ばかりとやかく言われても困る。また、この受益超過も支払い超過も子や孫を通じて次の世代に引き継がれるのでこれ自体が社会的不平等だとは言えない。さらに、この数値はあくまでも平均値であり、実際の問題の現れ方はもっと複雑なものになる。「世代間格差」だけを取り出して問題視するのは意味がないような気がする(経済は自信がないので「気がする」としか言えない)。

社会保障制度そのものが大きな曲がり角にあることは間違いないし、期待している保障がすべて受けられるとは思っていない。たとえ今の制度が続いたとしても、私個人は受益超過にはならないと思っている。それはそれで仕方がない。ただ、私が一番恐れているのは「長生きすることが不安」という状況におかれることである。死を覚悟するよりもはるかに恐ろしい。これは、世代全体に共通する感情ではないだろうか。

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社会」カテゴリの記事

コメント

どんなに経済上の工夫をしたところで(年金制度がどのようであろうとも)、働ける世代が働けない世代を支えるということ自体は変えることができないんです。抜本的には人口ピラミッドを正常化するしかないんですね。

compUT/OSerさん
そのとおりなんですが、自然にまかせると理想的にならないのが人口ピラミッド。
日本だけでも問題ですが、地球規模でみると・・・・ああ、もう考えたくない。

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