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2012年7月 2日 (月)

鍵盤楽器のシール

教科に関する科目の音楽では、鍵盤ハーモニカをよく使う。鍵盤ハーモニカを教育用楽器としてすすめたいわけではない。むしろ、楽典の学習に役に立つからだ。たとえば、ヘ長調の音階をつくるにはどの黒鍵を使うか、と言ったことを考えさせるには都合のよい楽器だ。

ところが、よく見ていると、楽譜に書かれた音を鍵盤ハーモニカで押さえられない学生がいる。例えば楽譜のFの音の場合、まずCの音を抑え、そこからまた3つ数えてFをおさえる(実際にはCDEF ではなく、おそらくドレミファと数えているはずだ)

また、楽譜のほうも見るとドレミファをふっている学生がいる。学生にたずねると、小中学校で楽譜にドレミを書き込むのは当たり前。それだけでなく、鍵盤ハーモニカ、オルガン、木琴、鉄筋にはドレミのシールが貼ってあったそうである(もちろんCの位置がド)

幼児教育の研究をしている同僚の話では、鍵盤ハーモニカを導入している保育所や幼稚園(小学校に入るための準備として保護者が導入を要求するところもあるらしい)でも、たいていは鍵盤にシールが貼ってあるそうだ。

私のような「原理主義者」は、鍵盤のCをドと「覚えさせる」ことに対してさえ抵抗がある(最近はあきらめたが)のに、ましてやそれにシールを貼っているのを見ると卒倒してしまいそうだ。

そもそもなぜ、こんな楽器をこんなに早くから導入するのかがまったくわからない。もちろん鍵盤ハーモニカは使い方によっては表現力の豊かな楽器である。しかし、幼児や小学校低学年に指導するとすれば、教師によほどの技量がなければそのような表現力は引き出しようがない(私の技量では無理だ)。とくにタンギングと指使いの合わせ方が相当難しい、ピアノよりもはるかに難しい楽器なのである。

少なくともこの時点で、鍵盤にシール貼ってまでも、指導しなければならないような楽器ではない。幼児や低学年では、歌や踊り(身体表現)を中心とした音楽活動で十分ではないか。

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