違和感
今朝の新聞広告
「頭痛が痛い」と同じですね。
という記事とは関係なく、「違和感」という言葉について。
「違和感」というのはとても便利な言葉である。どこが痛いという訳ではないのだが、なんとなく体調がおかしいと感じる場合に「違和感がある」というような使い方をする。こういう場合は、なんらかの病気のあらわれの場合が多いので医者に診てもらってその違和感の正体をはっきりさせたほ
うがよい。
さらにこの「違和感」は意見の表明に使われることがある。「○○の発言には違和感がある」。つまりその根拠がはっきりしないが何となく反対したいときに使う言葉である。どうも最近多用されているような気がする(実は私もよく使っている)。
しかし、日常会話ならいざ知らず、議論や文章の中で違和感だけを表明するのは如何なものか。されたほうは、何が問題かもわからないし反論のしようもない。だから議論の中で「違和感」という言葉を使うのは卑怯でさえある。
違和感というのはそれが違和感である限りは個人的な感覚以上のものではない。もしそれを表明しようとするならば、その根拠を探しだすべきであり、それを違和感の正体として明らかにすべきである。もちろんその場合には「違和感」などという卑怯な言葉を使う必要もない。
というわけで、肝に命じたい。
違和感が違和感であるうちは、「違和感」という言葉を使わない。
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