新年号の発音問題
「令和」・・・私は自分で積極的に使う気はないので、意味上の議論にはあまり興味がない。ただ、その発音がどうなるかについては関心がある。
(1)アクセントの位置
A 「れ」にアクセントをつける(下がる)
B アクセントなし(平坦)
昨日の官房長官や安倍首相の発音は明らかに A だった。ただ、ニュースなどを聞いていると、Bで発音する人もいる。政府見解は「どちらも可」だそうだが、どうなるだろう。過去の例(三音節の場合)を考えてみる。
明治 私の感覚では、単独の場合にA、「明治時代」「明治○○年」の場合はB(明治時代にどう発音していたかはわからない)。
昭和 これは単独であろうと「昭和○○年」であろうとどちらもB(たぶんほとんどの人が納得できるのではないだろうか)
ちなみに「へいせい」もアクセントなしで、「へ」にアクセントをつける人はほとんどいなかった。
「令和」はどうなるか、官房長官のおかげで、単独の場合はAが増えるかもしれない。
(2)長音の発音
A れいわ
B れーわ
これは、まちがいなくBとなるだろう。
なお、え段の長音に関しては、内閣告示で次のように示されている。
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次のような語は,エ列の長音として発音されるか,エイ,ケイなどのように発音されるかにかかわらず,エ列の仮名に「い」を添えて書く
例 かれい せい(背)
かせいで(稼) まねいて(招) 春めいて
へい(塀) めい(銘) れい(例)
えいが(映画) とけい(時計) ていねい(丁寧)
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これを逆に読めば、「令」は「れい」と発音しても「れー」と発音してもどちらでもよいということだ(え段の長音で「え」と表記するのは「おねえさん」と返事の「ええ」だけだとどこかで聞いたことがある。「良い」の方言、「ええ」もそれにあたるかもしれない)。しかし、「い」とはっきり発音すると不自然である。菅官房長官も安倍首相もBだった。
最初の印象は大きいので、単独ではAになるだろう。「令和○○年」の場合はどうなるか。少し興味がある。
ちなみに私の「孝(たかし)」はAでもBでもない。みなさんAで読んでくださるが、生まれ故郷の九州では、「か」にアクセントがつく。つまり「か」で上がり「し」でさがるのである。だからこのように呼ばれると九州に帰ったようななつかさがある。
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